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岡本綺堂顕彰事業 第3回こども怪談コンクール ぷちぶちこわいはなし ─僕らは最高に怖い話を作ってしまったかもしれない─

2024年6月6日

 勝央町ゆかりの劇作家で「怪談文芸の名手」である岡本綺堂を顕彰し、子ども時代から怪奇に触れ「怪談」を心から愛した綺堂にちなみ、全国の小中学生から「こわい話」を募集する作文コンクールを実施いたします。
 この作文公募は、令和4年度に岡本綺堂生誕150年を記念し、本町出身の出版人で綺堂の養嗣子である岡本経一が尽力し、かつて設置された「岡本綺堂賞」の志を引き継ぐべく、子ども時代から怪奇に触れ「怪談」を心から愛した綺堂になぞらえ、全国の小中学生の皆様から「こわい話」を募るコンクールとして創設しました。

 綺堂の業績を次世代に伝え、綺堂作品が子供たちに読み継がれていくことを望むとともに、「こわい話」を紡ぎだす子どもたちの創造力を育む機会となることを目指しています。

公募内容

全国の小中学生から800文字以内のこわい話を募集する。

審査委員長は、子どもから大人までを震え上がらせた『怪談えほん』シリーズ(岩崎書店)の監修者 東雅夫(ひがし・まさお)先生です。

対象

小学生・中学生

応募規定

応募作品は、日本語で書かれた800文字以内の作品で、本人が創作した未発表のもの、1人1点に限ります。
データでのご応募に限ります。(※保護者による文字入力の補助は可とします。)
ご応募はウェブ応募フォームからのデータ送信のみ受付します。
持ち込み・郵送は受付しません。
作品データをウェブ応募フォームから、送信してご応募ください。
学校単位での団体応募ができます。団体応募の様式(Excel)をメールでお送りしますので勝央美術文学館へのお問合せフォームからお問い合わせください。

受付期間:令和6年6月1日(土)〜7月31日(水)必着

岡本綺堂顕彰事業 第3回「こども怪談コンクール」開催に寄せて

東 雅夫

審査委員長:東雅夫先生(アンソロジスト、文芸評論家)


「修禅寺物語」をはじめとする新歌舞伎の劇作家として、また「半七捕物帳」に代表される推理小説の先駆的作家として、昭和の文壇に特異な地歩を築いた岡本綺堂は、その一方で、いわゆる「怪談文芸」、怖い話の大家としても、創作に、翻訳に、たいそう重きを成した作家でした。
その偉業を称え、後世に伝えるべく、勝央美術文学館が中心となって令和4年に設立された『ぷちぶちこわいはなし』──こども怪談コンクールの第3回公募が、このほど行われることになりました。
 第1回、第2回では、小・中学生を対象にした小説作品のコンテストとしては異例に思えるほど、力のこもった作品が寄せられたことに、われわれ審査委員も大いに驚かされました。とりわけ前回の第2回で、小学生の部特賞を受賞した、「ブリ(鰤)」をめぐる物語の、ぶっとんだ内容には唖然呆然、まさに読者の予想を超える作品だったことは、記憶に新しいところです。
 綺堂先生の作品にも、しばしばそうした、良い意味で読者の予想を上回る、意外性に満ちた怪談作品が、数多く存在します。私が朗読を披露した「猿の眼」(『青蛙堂鬼談』所収)なども、その典型といえるでしょう。
 今回もまた、われわれが思いもつかない、想像力を駆使した、度外れた作品が寄せられることを、愉しみにしています。どうか、ふるっての御応募を!

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